講習会を終えて

2/18~20の3日間、県内高校山岳部の顧問教師対象の冬山実技研修会を五頭山を中心に実施した。18日は机上学習として①読図(主にホワイトアウトナビゲーションの作成)、②確保技術やアンカー設置、③登山事故と法的責任について。

ホワイトナビの作成は全員が初めてだった。少々びっくり。事前に地図で進行方向を決める。そして、進行方法と磁北との角度(方位)と距離を把握しておけば、ホワイトアウトであっても目標地点まで進むことができる技術である。現在はGPSがあり、その性能も格段に進歩しているなかでホワイトナビの技術は不要だと考える方もいるかも知れませんが、読図技術を身につけるためには必要な技術です。既存の山岳会ではどうでしょうか?地図の見方が変わるかも知れませんね。

登山事故と法的責任については、主に2000年3月に発生した大日岳の事故を中心にして話し合いました。学校山岳部の顧問教師は高度の注意義務を負担しており、事故発生の予見可能性と事故の因果関係が認定されると損害賠償が認定されるものと考えます。顧問教師は大変なリスクを負担していることは確かです。この点はガイドも同じですが。 ルートの危険性を「知らなかった」こと自体が過失になるように思います。つまり、「知らなかった」では済まされないということでしょう。

19日は実施編。朝7時から夜8時までの13時間行動。皆さん頑張りました。冬山の確保技術やアンカー設置を何度もいろんな方法でありました。ムンターによる懸垂技術。各種の簡易ハーネスの作り方など。そして、裏五頭周辺のナイフリッヂを二人1組で登攀を繰り返した。確保技術を確認しながら。

私は久しぶりに充実した3日間でした。もう少し時間が欲しかったですね。それにしても、このような研修会に参加する先生方がいる山岳部の子供たちは羨ましいと思う。とにかく意欲的な態度、行動。見習わなければならないと思いました。頑張って下さい。

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